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AWRD 長文レビュー公募 選出者3名の発表!

『プラータナー:憑依のポートレート』東京公演

『プラータナー:憑依のポートレート(舞台版、小説版)』では、この作品がどのような点で「“私たちの物語”であるか?」あるいは「ありえないか?」という問いについて、批評的に応答する劇評・書評を募集しました。
   
美術史、舞台芸術史、社会史、政治史、などの論点から展開される、公演の劇評および原作小説の書評を10名の方にご応募いただきました。文章の独創性、構成力、作品の分析力、批評性を考慮した審査の結果、以下3名の方々のレビューを選出いたしました。
   
【選出者】(50音順、敬称略)
永谷聡基
朴 建雄
吉田雅史
   
なお、以下にて学習院女子大学教授である内野儀氏より総評いただきました。
   
【総評】
今回の長文レビューについては、「『“私たちの物語”であるか?』あるいは『ありえないか?』」という問いに応答するという「お題」がありました。投稿された方々は、それぞれの切り口で、また、それぞれの文体で、真摯にこの「問い」に応答する文章を書かれていました。ただ、「私たちの物語」という文言があったために、どうしても私的な領域へと『プラータナー』体験(小説であれ舞台であれ)を接続させることが必要とされ、その接続の作法といったようなものが、「選考」ないしは「選出」するという困難な作業における、「優劣をつける」というより「差異化をする」という作業へと私たちを導いたという感じでした。その結果として三名の方のレビューが「選出」されました。主として小説について、自己言及(「私」)と批評的分析を手際よくかつシャープに織り込んで記述した吉田さん、学術論文と感想文のあいだにあるはずの、その両者の美点を取り込みつつ、「批評の領野」へと自己の言説を導いた朴さん、リアルタイムでの『プラータナー』体験、つまり、単に、観劇体験だけではなく、「あなたのポストトーク」で起きたことまでを含む複数的な現象を、個性的な文体で活写した永谷さん。この三名の方々のレビューは、優劣がつけがたいというより、異なるタイプの、そしてそれぞれが重要なタイプであるところの、つまり、独自の方法・スタイル・感触を持つレビューだということで、選ばせていただいたと、私は思っています。
内野儀(学習院女子大学教授)
   
   
以上の選出者3名のレビューは、以下の媒体で順次ご紹介致します。ご期待ください。
   
・国際交流基金アジアセンターの特集記事 ASIA HUNDREDS(アジア・ハンドレッズ)
朴 建雄
永谷聡基
  
・出版社 河出書房新社のオウンドメディア Web河出
吉田雅史
   
AWRD(アワード)とは
ロフトワークが運営するコンペティションやハッカソン等を実施するためのオンライン審査プラットフォームです。